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【心臓の居場所TOUR】6/15(木)渋谷O-CREST−LBA LIVE PRESS−
  • 6/15(木)渋谷O-CREST
  • ライブレポーター:ヤマモト さん
『皆さんをドキドキさせて、心臓の居場所を再確認してほしい』そんな“気持ち”から生まれたアルバムは、《何回だって言うよ 僕らはいつか死ぬから会おうよ》という歌詞で始まる。私にはこれがLEGOからのメッセージのように思える。
いつか終わるなら、会えるうちに会おうよ。そこにこの音楽が鳴っているように…と。
とてもLEGOらしいと思った。同時にとてもドキドキした。
 そんな美しい言葉とときめきの音が詰まったアルバムの名は『心臓の居場所』。
常に色褪せることなく私をときめかせてくれる、愛して止まないこの音楽を遂に生の音で聴くことができる。イヤホンからではなく、直接。そう考えるだけで涙するほど高ぶった気持ちで私はツアー初日を迎えた。
 これから始まる美しい景色を予感させるようなSEが流れ、ステージに登場した4人は新木場の時より大きく見えた。その足元にグラつきは少しも見えない。「ただ自分達の美意識で、核である歌を伝えるだけ」そんな自信に満ち溢れた彼らを見ていたら、それだけで私の涙腺はあっけなく崩れた。
「真のロックスターは、その姿を見ただけで涙したり心を震わせたりするものだ」と聞いたことがある。まさにそれだ。
そんな涙でぼやけた視界のまま始まった1曲目から最後まで、私はずっとバカみたいに号泣していた。ステージそのものが脈打つかのような夢に見た景色を、ただ自分の目で現実にすることに必死だった。
ストレートに私達に届く美しい言葉と音、本当にズルい。しかもこれを会場の全員で歌い、お互いがお互いを必要とするその景色は本当に奇麗だった。
 ヒロキさんはMCでこんなことを言った。『LEGOの音楽じゃなきゃダメな人達のために鳴らすべき曲を鳴らそうと思ってセトリを決めた』と。
私はこれを聞いて更に号泣してしまった。きっとLBA会員の方達はこの言葉が何よりも嬉しいはず。何年経とうが、錆が付こうが、その先を考えてもドキドキさせてくれるこのバンドを好きでいる自分は間違っていなかった。そして、胸を張って好きだと言える私たちのLEGOへの愛が、ちゃんと4人に伝わっていることがとても嬉しかった。LEGOのお客さんは「LEGOが好きだ」と声を大にして言える人ばかりだと思う。私はそれが誇らしい。そんな人達とこのアルバムの初披露に立ち会えたことは、私の人生の財産だ。
 LEGOは11年目も変わらず「命」を歌い続けているけど、確かにまた1歩進んでいる。いつものあの曲が過去の積み重ねに変わって、新しい曲がその上に立つ。そして最後にヒロキさんがこう言うんだ。
『どう?心臓ドキドキした? 居場所確認できた?』
私はこの瞬間すごく生きた心地がした。ああこれが待ち望んでいた「心臓の居場所を確認する」ことなんだと。この音楽こそ私の「居場所」だと。
これから全国の心拍数が跳ね上がる日々が始まる。発熱するほど脈打つ鼓動が自分の中にあることを教えてくれる。今のLEGO BIG MORLはそれをやれるバンドだ。しっかりとその目と耳で、彼らの「ここが僕らの居場所だろ!」と言わんばかりの美が爆発した景色を確かめてほしい。心に必ず何かが生まれるはずだから。