lego big morl logo

【心臓の居場所TOUR】7/17(月祝)梅田shangri-La−LBA LIVE PRESS−
  • 7/17(月祝)梅田shangri-La
  • ライブレポーター:タカギ さん
1曲目の【未来】でヒロキさんが初っ端から前へ出てきて観客を煽る。その疾走感のまま【君の涙を誰が笑えるだろうか】へ。そして【Wait?】。シンタロウさんのベースリフから会場の温度がガンガンと上がる。ヒロキさんは「みんないい顔してるわ」と観客を喜ばせ、間髪入れず「いや、顔はキレイではないよ」と毒も忘れない。「おかえりなさい」と迎えられた彼らは嬉しそうだった。大ちゃんの力強いカウントで始まった【Blue Birds Story】。【melt】で薄っすらと灯る光の下にいるヒロキさんは、一人ぼっちで取り残されたようだった。カナタさんとヒロキさんがステージから捌け、大ちゃんのパワフルなドラムに対抗しシンタロウさんの速弾きが始まる。来いよと言わんがばかりに大ちゃんと観客を 指で煽るシンタロウさんはいつになく挑発的だ。裾からドラムスティックを持って現れたカナタさんとヒロキさんと交代して、フロントに登場した大ちゃんがシンタロウさんと交互にスティックでベースの弦を弾く。会場が沸騰したように沸き、【真実の泉】が始まった。シンタロウさんは自分の見せ場なのにチ○ビを差されたり頭を叩かれたり靴が脱げたりおかしいと嘆いていたが、仕返しに下手に飛んでいたヒロキさんのピックを客席に投げニヤリと笑った。【space dive】でフロントの3人が縦横無尽に動き回る。「これで終わりにしてもええ?」とヒロキさんが言うくらい、最高潮の盛り上がりだった。【最終回は透明】【あなたがいればいいのに】【美しい遺書】を終え、メンバーが捌けるとアンコールが起 こる。アンコールに応えステージに戻ってきたメンバー。ヒロキさんが真剣に、一人一人に話しかけるように話し出す。人はいつ死ぬかわからないということ。観客も静まり、ヒロキさんの言葉に耳を傾ける。誰もが心を打たれる言葉…になるはずだった。ヒロキさんが「です」を噛んで、「だす」と言うまでは。突然現れた田舎の人に堪えきれず一斉にげらげらと笑い出す観客とメンバーに、ヒロキさんは「もうええ!お前らうざい!いいこと言うところやったのに!曲始めるで!!!」と怒っていた。笑いも収まらないまま【Rise and Set】へ。【居場所】では、カナタさんの歌から始まるこの曲で、誰が言い出したでもなく一斉に合唱が始まった。曲の所々で思うように声が出ず、辛そうな顔をしているカナ タさんをその日は何度も目にした。それでもカナタさんは最後まで気持ちで歌を届けてくれた。カナタさんの強く伸びやかで透けるように抜ける歌声や、誰よりも音楽を真剣に楽しむその姿に今まで何度も力をもらった。だからこそ、この日を辛いもので終わらせてほしくないと、ファンがLEGOを大切に思う気持ちが一つになった瞬間だったと思う。感動と笑顔が会場を満たし、ライブは和やかに幕を閉じた。終演後、ヒロキさんがツイッターに投稿した言葉がその日のすべてを言い表していた。また必ず彼らに会えるよう願いながら、私は今日も彼らの音楽を聴く。「必ず借りを返しに来る」と約束してくれた梅田クラブクアトロが、美しく完璧だった今日を超えることを期待して。