「心臓の居場所ツアーファイナル！楽しむ準備はできていますか！」

カナタさんの声に高鳴る心臓。ドキドキとワクワクが交差する中、軽快なスネアのリズムとともに、未来のイントロが鳴り響く。

それはまるでこれから始まるツアーファイナルを彩るような音のピースたち。

「君じゃないと意味がない、君がいないと始まらない」

今の感情を体現するその歌詞に、すべてを預けて。

勢いは止まることなく進んでいく。

wait?のイントロってなんであんなに揺さぶられるんだろう。

ぐつぐつ煮えたぎるような熱が開放されて、会場の温度が上昇していく。

聴き込んだアルバムの曲をレゴが目の前で演奏していることの嬉しさ、いつもの曲に体を揺らす楽しさ、ひさしぶりに聴けた曲への興奮に、ボルテージはあがる一方。

ひとつの区切りのあと、リズム隊セッション。

大ちゃんが刻む不規則なドラムのリズムに合わせて鳴り響くシンタロウさんのベース。

巻き起こる熱の渦にフロアを巻き込むように、大ちゃんが「いけるかー！」と叫んだ後、ドラムスティックでベースをリズミカルに叩く。わあっと歓声のあがるフロアに笑顔を見せる4人。

負けじとベンベンベースを鳴らすしんたろうさん。

フロアに見せつけるようなベースプレイに会場中が魅了されて、釘付けで、キラキラしていた。

白熱していくフロアに向けて、始まる真実の泉のイントロ。

あの瞬間、待ってました！と言わんばかりのフロアの歓声。

「まずは君を笑顔にしてみようか」

ぐんぐん増していく勢いに、サビで爽やかに弾ける音たち。

カナタさんのやさしい声がフロアを包んで突き抜けて、跳ね返る笑顔の波。きれい、きもちいい、爽快！

「どこの会場でも言ってるけど、みんないい顔してるよ」といってお客さんの表情を真似するヒロキさん。

そんなヒロキさんがいちばんいい顔してました。

音楽なんて人生でなくても死なないけど、レゴの音楽に気づいてくれたこと。

ヒロキさんの言葉に、人生で最大の収穫だなと実感。

最終回は透明。誰もが（少なくともわたしは）「この曲からライブは始まるんだろうな」そうおもうような曲をこのタイミングで持ってくることの自信。

壮大な世界観と音の圧力に身動きが取れず、鳥肌が止まらない。

「染まらないで 染まらないで ずっと」何色にも染まっていない美しい白い照明に照らされる4人が、美しさを際立たせていた。

美しい遺書。優しい表情の4人に、フロアの空気もやわらかく、淡く。

少し先で振り返りながら手を引いてくれる。レゴの音楽はきっとこれからもそうなんだろう。

先を照らして導いてくれる、そんな音楽であり続けていてほしい。

アンコールでは映画のために書き下ろした新曲、「一秒のあいだ」を披露。

爽快で壮大、立体的な音の圧力に鳥肌がとまらなかった！

ライブの最後を飾るのは、アルバムの核となる曲、居場所。

これまで探し続けてきた「心臓の居場所」が証明され、完結するかのような。

鳴り止まない拍手と、あたたかな空気。

レゴが音を鳴らす場所が、心臓の居場所、わたしの居場所、大切に守りたい居場所。

LEGO BIG MORLを心の底から愛していると改めて実感した、ツアーの集大成だった。